元鞘(夫婦・恋人) |
■ 愛を捨てた理由 (R−2087)
更新日:2006/04/15(Sat) 17:45 |
[本のタイトル:ア] [作者名別:ペニー・ジョーダン] [出版社別:ハーレクイン・ロマンス] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
新社長の姿を見て、ケイトはわが目を疑った。五年前、残酷にも、ほかに女性ができたと告げて彼女のもとを去った元夫のショーンだったのだ。今でも心は血を流しているというのに、彼の下で働くことなどできないわ!ケイトはその日のうちに退職願を出して帰宅したが、ショーンはなぜか家にまで押しかけてきた。「昔のことを何も覚えていなというのか?」彼はそう言うと、いきなりケイトを抱き寄せた。 |
タイトルにもなっているヒーローがヒロインとの「愛を捨てた理由」は、ほぼネタばれのようにあちこちで語られているのですが、自分が想像していた理由(不治の病)とはちょっと違っていました。 しかし、かなりの理由ではありますが、再会したヒロインを端から信じないというのもな〜というか、信じたくないんだったら他の病院へ行けって。(そこがプライドが高くて出来ないのか)ヒロインもヒーローに誤解されていると判った時点でもっと強く言い返すなり出来ると思うんだけど。まあ、ヒロインの取った最後の手段は良かったですよね。しかしそこまで苦労したのにヒーロー逆ギレ…… えー。 先が気になるどきどきする話で一気に楽しんで読みましたが、読後、設定にツッコミを入れたくなった話でもありました(笑) 愛を捨てた理由ハーレクイン・ロマンス |
■ 花嫁は憂鬱 (I−1078)
更新日:2006/12/29(Fri) 19:02 |
[本のタイトル:ハ(バ・パ)] [作者名別:デイ・ラクレア] [出版社別:ハーレクイン・イマージュ] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
(手紙ネタ繋がりの作家競作シリーズ)永遠の愛をこめて5です。 “夫を求む。経営手腕のある方。心優しい方であれば、なお可”リーが、募集広告を出して便宜上の夫を手に入れる決意をしたのは父の遺した牧場を倒産の危機から救うためだった。銀行の融資を受けるには、経営手腕のある夫さえいれば問題ないのだが、あいにく彼女には結婚したい相手がいなかった―愛を捧げた男性に弄ばれたと知ったとき、二度と恋などしないと誓ったから。応募者との面接も、とうとうあと一人を残すだけとなった。けれど、リーの眼鏡にかなう人物はまだいない。最後の応募者は、H・P・スミス。この人が、私の窮地を救う白馬の騎士になってくれるのだろうか?だが、その人物が現れた瞬間、リーは凍りついた。それは八年前彼女を傷つけた張本人、ハンター・プライドだったのだ。 |
駆け落ちの約束。家を抜けだし約束の小屋で待つヒロイン。でも、夜が明けても彼はやってこなかった…… 捨てられたと思っていたけれど、実は彼の方もそう思っていて、そんな彼がヒロインの窮地に登場する。 私の大好きな元鞘モノ。で、ちょっとヒーローの復讐ものの匂いもして、とかなりツボ設定なので期待して読み進めていたのですが〜〜〜 うーん。ヒーローの行動が良く読めないのよ。勿論ヒロインからしたら、胡散臭い行動をしているのは当たり前なんですが、ヒーローの独白でもあまり自分の行動の真意については語られておらず、それが最後の方まで続くので置いてきぼりにされた感が…… しかも最後に色々な真実が判った時も、こう今ひとつ判りにくく、どうしてこうなったんだろう? 結局、この人はどうしてこういう行動に走ったんだろう??と。(だから( ゚д゚)ポカーンなのですよ) 元々デイ・ラクレアは心情が丁寧な分、最後の方での状況説明不足な所がありがちでしたが、これは思いっきり全体でそういう感じ。最初の手紙ネタに引っかけた、エピローグの新聞広告はいい感じでしたが、いかんせん途中が訳わかんなくて、評価低めです。 花嫁は憂鬱 デイ・ラクレア(I−1078) |
■ 甘き薔薇の香り(オフィスの花たち) (D−1152)
更新日:2006/11/20(Mon) 06:34 |
[本のタイトル:ア] [作者名別:ポーラ・デトマー・リグズ] [出版社別:シルエット・ディザイア] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
2作1冊のオフィスの花たち収録。(もう1作は『危険な薔薇』シャロン・サラ) 夫のブライスとやむなく離婚することにしたティアのもとに、ある日差出人不明の薔薇の花束とメッセージが届いた。いまだ夫に愛されることをひそかに夢見ていたティアは、贈り物の主がブライスだったらと期待した。だがその晩、夫と口論になり、彼女は痛罵を浴びて失望する。「ぼくのやり方が不満なら、今すぐこの家から出ていけ」。 |
ある会社を舞台に謎の崇拝者から薔薇を貰うというテーマの作品ですが、2つの話は特にリンクしている訳ではありません。原作は同じテーマでもう1作品あったとかなかったとか……まあ、いいや。 こちらの方はじめて読みました。というか名前に聞き覚えもない作家さんだわ。そしてなんか微妙にあらすじから受ける印象が違うんですけど…… これ、あらすじ見ると「一途で健気ヒロインと傲慢夫」ですが、読後微妙にヒーロー側に同情を。そもそも「贈り物の主が夫だったらと期待し」てはいなかったから! 以下、辛口批評。 ++++++++++++++++++++ ロマンティックにもなれないし妻に心の痛みを打ち明けることも出来ない夫にいいかげん疲れて離婚を言いだしたヒロインですが、 どうも(夫の口から打ち明けてはくれなかったけれど)夫の過去は失望の連続で心を閉ざす素質充分、なのは妻には想像つくと思うんですよ。 しかも作中は夫にされた冷たい仕打ちの話はあまり描かれず、夫側の「心では不満に思っていたけど妻が喜んでいるから自分の気持ちは抑え込んだ」エピソードがあるので、なんだか、ヒロイン、のれんに腕押しで耐えられなかったのは判るけど、もうちょっと、もうちょっとだけ頑張ってやれよ〜な気分に。 しかも夫親友の奥さんから、ヒロインに離婚を言い渡された晩ヒーローがどれ程打ちのめされたか具体的に聞かされたのに、 ヒロインはそんなに私を想ってくれてるならもっと表現してくれればよかったのにって心の痛みを覚えた、なんてあったのに。その後あっさりスルーくらいの勢いで。 もうちょっとヒロイン、ヒーローを慰めてあげなよ…… この彼の↑へこたれ具合はブロックマンやSEPヒーロー系統なんで私は好ましいと思いますが、微妙にヒロインの点数を辛くつけてしまいました。 オフィスの花たち |
■ 気高き花嫁(I-1593)
更新日:2006/04/14(Fri) 17:22 |
[本のタイトル:ケ(ゲ)] [作者名別:デイ・ラクレア] [出版社別:ハーレクイン・イマージュ] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
五年前、バイパーの恋人ギディオンは故郷を追われた。 彼女の兄スペンサーが経営する製粉所に放火した罪を着せられて。 それ以来ギディオンは人が変わり、冷酷非情な乗っ取り屋として知られるようになったのだった。 折しも、スペンサーの製粉所が経営の危機に陥る。その危機を救えるのは製粉所の借金証書を握るギディオンだけ。バイパーは思い切ってギディオンの元を訪れたが、彼の変わり様を目の当たりにしてショックを受けた。かつてバイパーを一生守ると誓った優しい彼は何処にもいなかった。 何としても思いやりに溢れた昔のギディオンを取り戻したい。そのためにはしばらく彼の傍にいなければと決心し、バイパーは驚くべき提案をした。「私が兄の借金の担保になってあなたの要求に応えるわ」 |
借金のカタの身売りって、他の作品等では愛人契約とかなのですが、これは本当に労働力としてです(笑) 不良少年とお嬢様が心ならずも引き裂かれてしまって、少年は心を亡くし、成功した後故郷に復讐をするが本当に求めているのは…… という、王道パターンな話。 こうしてみると私は元鞘モノが好きなんだと思うのですね〜 この作者(に限らず)元鞘モノは多いのでいろいろ読んでいますが、これはヒーローの台詞がよかった(泣) 5年ぶりに抱き合ったときに、あの日がふたりで居られる最後だとは思ってもみなかった。最後だったと気がついたときに思いだせる限り思いだして忘れないようにしたけど時が過ぎて少しずつ忘れていってしまった。みたいなことを言うのですが、そこでもう……(ほろり) 作品として惜しむらくは、イマージュのページ数制限かそこから先の話がさくさく進みすぎたところ。 この作品からこの作者を続けて読んでいるけれど、何となくさくっと話が進みすぎる傾向があるんだよなあ。心情を丁寧に描いている分、もう少しページ数があってエピソードが全部収まっていたらもっと面白いと思うのです。 気高き花嫁ハーレクイン・イマージュ (I1593) |
■ 再会は炎のように (I−1712)
更新日:2006/04/01(Sat) 01:03 |
[本のタイトル:サ(ザ)] [作者名別:ルーシー・ゴードン] [出版社別:ハーレクイン・イマージュ] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
ロンドンのホテルでPRコンサルタントを務めるレベッカは、ある実業家をパーティに招いて接待することになった。その人物がイタリア人と聞いて、レベッカは動揺する。まだ十代だったころ、彼女はイタリアで恋に落ちたが、若すぎる恋はあまりにも悲しい結末を迎えてしまった。それ以来、レベッカの心は冷たく閉ざされたままだ。しかし、パーティの主賓である実業家を見て、胸がざわめいた。彼は、かつての恋の相手ルカ・モンテスだったのだ。また会いたいと言うルカに、レベッカは激しい怒りを覚えた。愛は死んだの。もう二度とよみがえらないわ。 |
お嬢様と貧乏人な男が恋に落ちるが、父親に引き裂かれ(でもその父もよかれと思ってやったこと)そのときの事故のせいでヒロインは混乱をきたし、ヒーローはもう会わない方が彼女のためにいいと離れます。ヒロインは時間が経ってヒーローがいないことに気付き、捨てられたと思います。それから何年も経ち、自分の結婚が破れたとき、ヒーローは自分の子供を産んで貰うためにヒロインを探し出すことを決意。←自分に言い訳してますがただヒロインに再会したいだけ。 再会して、互いに残っている気持ちはあるけれど、あれから何もかもが変わってしまったことを諦めと共に受け入れ、それでも求めてしまう。 読了後かなり時間が経ってから“あんな衝撃的な別れ(?)のシーンから始まったのに、よく子供生んで欲しいなどと考えられるなぁ”とか“他の女と結婚するときに幸せに出来なかったヒロインに対する葛藤はなかったんだろうか?”などとヒーローに対して思ったのですが、読んでいるときはそんなこと思いもしないほど世界に惹きこまれ圧倒されました。 こういう「すごく愛し合っていただけでどちらも悪くないし周りも悪気があったのではないのに別れて、やり直そうにも二人の過去が重荷で、でも絆でもあって」ってツボ。かなりのツボ。 元鞘話の中でも直球なツボです。ヒーローが絶望を知るシーン、それを分かち合うヒロイン、もらい泣きしました。 この作者、心の機微を描くのが丁寧です。 再会は炎のようにハーレクイン・イマージュ |
■ 秘密の調べ (D−1121)
更新日:2006/04/01(Sat) 00:23 |
[本のタイトル:ヒ(ビ・ピ)] [作者名別:アン・マリー・ウィンストン] [出版社別:シルエット・ディザイア] [傾向:元鞘(夫婦・恋人)] |
レイチェルは十年ぶりに大学の同窓会に出席した。いつもは何かと理由をつけて欠席したが、学生時代の友人たちと語り合いたくなったのだ。だが会場に現れた男性を見てレイチェルは凍りついた。デヴォン・ウォーカー―卒業式を前に別れたかつての恋人。彼はすぐに町を出ていき、戻ってくることはなかった。なのになぜ今になって?デヴォンの鋭い視線を感じ、レイチェルはおののきながらもときめきを覚えていた。けっして彼に知らせてはいけない秘密を胸に抱えながら。 |
あらすじでもう、秘密の内容は想像つくと思いますが。 あっさり別れて、別れた後に秘密が出来て、再会して家族ぐるみ(ヒロインには子供が2人、ヒーローにはダウン症の兄が一人)で付き合うものの、ヒロインは秘密を抱える余り精神的に近寄れない。 22歳の時の選択を若かった、と認められる大人の二人。過ぎた時間、というのを素直に感じさせる話……ではありますが、逆に淡々としていてインパクトには欠けているかも。(これはこれの前に読んだ本が同じような設定でより衝撃的だったのもあるかも知れませんが。)実に惜しい。 秘密の調べシルエット・ディザイア |
■本のタイトル | ■作者名別 | ■傾向 | ■出版社別 |
■シリーズ名 |